高い身体醜形懸念を有する大学生の対人的な認知の特徴

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of Interpersonal Perceptions among Undergraduate Students with High Body Dysmorphic Concern
  • タカイ シンタイ シュウケイ ケネン オ ユウスル ダイガクセイ ノ タイジンテキ ナ ニンチ ノ トクチョウ

この論文をさがす

抄録

身体醜形懸念は青年期に高まることが知られている。これまでに,高い身体醜形懸念を有する群に特有の認知や行動の特徴が明らかにされてきた。しかし,高い身体醜形懸念を有する群の対人的な認知の特徴については,未解明な点が多い。相談へのアクセシビリティ向上,介入技法の改善のために,高い身体醜形懸念を有する群に特有の対人的な認知の特徴の解明が望まれる。本研究では,高い身体醜形懸念を有する大学生の対人的な認知の特徴を検討することを目的とした。281名の大学生(男性117名,女性164名)がデモグラフィック項目,日本語版Body Image Concern Inventory,Short Fear of Negative Evaluation Scale,他者意識尺度,社会規定的完全主義尺度へ回答した。高い身体醜形懸念を有する者は,男女ともに,高い水準の他者からの否定的評価への恐れ,外的他者意識,社会規定的完全主義を示す傾向が認められた。女性においてのみ,高い身体醜形懸念を有する者は,内的他者意識も有意に高い水準の得点を示した。高い身体醜形懸念を有する者が,深刻な対人的な認知の問題を抱えていることが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ