中学生におけるゆるし傾向性と学校適応感との関連の検討

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タイトル別名
  • The Relationship between Dispositional Forgiveness and School Adaptation in Junior High School Students
  • チュウガクセイ ニ オケル ユルシ ケイコウセイ ト ガッコウ テキオウカン ト ノ カンレン ノ ケントウ

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抄録

本研究は,中学生を対象に,ゆるし傾向性と学校適応感との関連を検討することを目的とする。中学校1年生から3年生の313名を対象に質問紙調査が行われた。社会的望ましさを統制したうえで,ゆるし傾向性の3因子(他者へのゆるし傾向,自己への消極的ゆるし傾向,自己への積極的ゆるし傾向)と学校適応感(学校享受感,友人関係適応感,教師関係適応感)との関連を,偏相関,重回帰分析によって検討した結果,特に他者へのゆるし傾向,自己への消極的ゆるし傾向が学校適応感を促進する要因として作用することが示された。また,240名の中学生を対象に,ゆるし傾向性の4つの類型と学校適応との関連が検討された。MANOVAを行った結果,“全高群”に分類された生徒は最も適応的な傾向があったこと,“全低群”に分類された生徒が最も不適応的であったことが示され,ゆるし傾向性の類型によって,生徒の学校適応感が異なることが示された。

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