End of life careにおける医師と患者の対話 : 死についての語りに着目して

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タイトル別名
  • On the dialogical consultation of doctors and patients in end-of-life care : Focusing on talking about death

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抄録

本稿では、終末期医療に携わる医師へのインタビューを参考に、医師と患者の「死についての語り」に着目し、死の受容を目指した対話のあり方についてケアリング視点から考察を試みた。臨床現場における「死についての語り」の二つの理念型を見出し、死について「語らない医療」「語らせる医療」「語り合う医療」という発展プロセスを示した。End of life careにおいては、「語り合う医療」すなわち対話が重要である。医師と患者という特別な関係下ではなく、同じ死すべき限界をもった生身の人間同士の人格的対話によって、互いに成長すること、すなわち、そのプロセスによって、患者にとっては自らの死を受け容れていくこと、医師にとっては、患者に学び、自身の死生観について考察を深めていくことが重要なのである。

収録刊行物

  • 生命倫理

    生命倫理 24 (1), 178-185, 2014

    日本生命倫理学会

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