ターミナルケアにおける「ナラティヴ・アプローチ」の意義 : 「何の役にも立たなかった」人生から「人の役に立ちたい」人生への展開
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- 遠藤 紀子
- 東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- The significance of the"narrative approach" in terminal care : transition from "a useless life" to "wishing to be useful to others"
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説明
本稿の目的は、ソーシャルワーカーがターミナルケアに関わる時のナラティヴ・アプローチの意義とアドボカシーの可能性について、事例研究によって明らかにすることである。事例研究でとりあげたAさんは、「何の役にも立たなかった」というドミナント・ストーリーに支配されていたが、筆者との対話や関係性の中で、自己の人生を振り返り、他者に役立つことや、喪失した関係性を回復していくオルタナティブ・ストーリーを作り上げていった。このような関係性を構築していくプロセスが、ターミナルケアにおけるナラティヴ・アプローチの意義であるといえる。そして、その人の思いを生活の中で実現していくように環境を整えていくことも、アドボカシーの意味ではないかと考えられる。
収録刊行物
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- 生命倫理
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生命倫理 21 (1), 61-68, 2011
日本生命倫理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204484377728
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- NII論文ID
- 110009827902
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- ISSN
- 2189695X
- 13434063
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可