北里大学東病院における神経性無食欲症の治療の取り組み

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  • Approaches to the treatment of anorexia nervosa at the Kitasato University East Hospital

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抄録

<p>北里大学東病院は,有床総合病院の精神疾患治療施設として地域の精神科医療を担っている。神経性無食欲症においては,特に著しい低体重や治療抵抗性の難治例の症例を多く診療している。通院では行動療法を用いた治療プログラムを行い,入院では主に重症例を対象として行動制限を用いた強固な治療枠組みを用いている。治療の枠組みを工夫し,患者- 家族間に介入を積極的に行っていくことによって患者の示す治療への抵抗に対処している。また,強固な治療枠組みを用いることにより経口での食事摂取を治療初期より可能とし,再栄養症候群の発生を最小限に抑えることができている。摂食障害の治療に幅広く取り組んでいくためには,地域における医療連携が必須である。地域でのネットワーク作りや,治療に取り組む医療者を少しでも多く養成していくことが今後の課題である。</p>

収録刊行物

  • 総合病院精神医学

    総合病院精神医学 26 (2), 138-144, 2014

    一般社団法人 日本総合病院精神医学会

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