ダイオキシン感受性因子としての鳥類AHR1 遺伝子型と生態要因の関係

  • HWANG Ji-Hee
    Department of Life and Nanopharmaceutical Science and Department of Biology, Kyung Hee University
  • 岩田 久人
    愛媛大学沿岸環境科学研究センター
  • KIM Eun-Young
    Department of Life and Nanopharmaceutical Science and Department of Biology, Kyung Hee University

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between Avian AHR1 Genotype and Ecological Factors as a Dioxin-sensitive Facto
  • ダイオキシン カンジュセイ インシ ト シテ ノ チョウルイ AHR1 イデンシガタ ト セイタイ ヨウイン ノ カンケイ

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抄録

<p>アリルハイドロカーボン受容体(AHR)は リガンドによって活性化される転写因子である。 鳥類AHR1 の遺伝子型</p><p>は,ニワトリAHR1 で324・380 番目に相当するリガンド結合ドメイン内の2 つのアミノ酸残基によって,Ile_Ser(I_</p><p>S)型・Ile_Ala(I_A)型・Val_Ala(V_A)型に分類される。I_S 型は2,3,7,8-TetraCDD に対して低濃度でも反応するが,</p><p>V_A 型は高濃度にならないと反応しない。 しかしながら,鳥類で感受性が異なるAHR1 遺伝子型を持つことが進化学</p><p>的にどのような意味があるのかについては不明である。本研究では,鳥類の生態学的要因 とAHR1 遺伝子型との関連</p><p>性を統計学的手法で解析し,AHR1 遺伝子型に影響する要因について考察した。 結果的に, 鳥類AHR1 遺伝子の(ニワ</p><p>トリAHR1 で324・380 番目に相当する)2 つのアミノ酸残基は 自然由来ダイオキシン類の代謝・排出のために変異</p><p>したと推察される。 例えば,水鳥や猛禽類の自然由来ダイオキシン類への曝露がAHR1 遺伝子の選択圧となり, 人間活</p><p>動由来ダイオキシン類に対する低感受性をもたらしたと考えた。</p>

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参考文献 (24)*注記

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