ハイイロペリカンの頭部に認められた多ホルモン産生腺癌

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  • Plurihormonal Adenocarcinoma Detected at the Head of a Dalmatian Pelican (<i>Pelecanus crispus</i>)

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抄録

25歳を超える年齢のハイイロペリカンに腺癌を認めた。大きな腫瘍が左側頭部に存在し,それにより硬膜,頭骨,皮下組織は置換され,左大脳半球は圧迫されていた。腫瘍病巣は脾臓,肺,肝臓にもみられた。組織学的に腫瘍細胞は腺管構造または充実性の胞巣構造をつくり,細胞学的には悪性にみえた。腫瘍細胞において,卵胞刺激ホルモン,黄体形成ホルモン,甲状腺刺激ホルモン,副腎皮質刺激ホルモン,αメラニン細胞刺激ホルモン,成長ホルモンの存在を免疫組織化学的に証明した。本症例は下垂体原発の腺癌と思われるが,逸所性の下垂体腫瘍の可能性を完全に否定することはできない。

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参考文献 (13)*注記

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