山陰地方の坪庭を有する伝統的町家における夏期温熱環境調査

書誌事項

タイトル別名
  • Measurements of indoor thermal environment of the traditional town houses with small courtyard in San-in area in summer
  • サンイン チホウ ノ ツボニワ オ ユウスル デントウテキ マチヤ ニ オケル カキ オンネツ カンキョウ チョウサ

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抄録

本報では,山陰地方の町家3軒を対象に,2001年8月29日から9月6日までの8日間において,室内から戸外に至る一連の空間の夏期温熱環境を実測した.その結果,トオリニワの土間空間と小さな坪庭において気温が低かった.その結果を踏まえ,坪庭と連結した居住空間への影響を詳細に把握するために町家1軒を対象に,2003年8月22日から8月25日までの4日間において,坪庭及び隣接する2室に熱電対を60点に設置し観測を行った.坪庭が冷涼な外部空間を形成していることが確認され,さらに坪庭との仕切りを開放することによって,坪庭からの冷気が各室に染み入り,室温を下げることが示された.すなわち,坪庭は隣接する各室に対し有効な暑熱緩和性能を備えており,環境共生の視点からみて重要な空間であるといえる.

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参考文献 (14)*注記

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