標的タンパク質からの解離が遅い化合物を戦略的に見いだす
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- 繁田 幸宏
- 日産化学工業(株)
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抄録
標的タンパク質から解離の遅い化合物は薬効の持続性に優れるため,より低い投与量で薬効を示したり,副作用との乖離やオフターゲット選択性に優れるといった利点を有する.現在,このような特性を示す市販薬や開発中の薬剤が複数知られており,例えば抗インフルエンザ薬のラニナミビルオクタン酸エステル水和物が例として挙げられる.この薬剤は他の薬剤と異なり1回の投与で優れた治療効果を発揮するが,その理由の1つは標的タンパク質であるノイラミニダーゼに対して,活性本体であるラニナミビルの解離速度が他の薬剤より遅いためと考えられている.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) 小林慶行, MEDCHEM NEWS, 21 (3), 18-25 (2011).<br>2) Meizhong J. et al., ACS Med. Chem. Lett., 4, 627-631 (2013).<br>3) Muluvihill M. et al., Future Med. Chem., 1, 1153-1171 (2009).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 50 (3), 253-253, 2014
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204499057408
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- NII論文ID
- 130005147111
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可