有機フッ素系化合物PFOAはヒトの抗体産生を抑制する

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抄録

ペルフルオロオクタン酸(PFOA)およびペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)をはじめとする有機フッ素系化合物(PFCs)は,化学的に安定であり,はっ水剤や難燃剤として広く使用されてきた.一方で,PFCsは環境中では分解されにくく,近年では河川や湖沼,土壌のみならずヒトや野生動物からも検出されている.PFCs製造工場の退職者の追跡調査により,ヒトにおけるPFOA・PFOSの血清中濃度半減期はそれぞれ約3.8年および5.4年と推定されており,長期残留による毒性が懸念される.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Olsen G. W. et al., Environ. Health Perspect., 115, 1298-1305 (2007).<br>2) DeWitt J. C. et al., Toxicol. Pathol., 40, 300-311 (2012).<br>3) Grandjean P. et al., JAMA, 307, 391-397 (2012).<br>4) Looker C. et al., Toxicol. Sci., 138, 76-88 (2014).

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 50 (10), 1028-1028, 2014

    公益社団法人 日本薬学会

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