18-MEAの高吸着によるダメージ毛の持続的疎水化技術
書誌事項
- タイトル別名
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- Deposition of 18-MEA onto Damaged Hair to Form a Persistent Hydrophobicity
説明
毛髪表面は18-MEA (18-メチルエイコサン酸) に覆われ,疎水的かつ低摩擦に保たれている。しかし,18-MEAはヘアカラーなどのアルカリ処理で容易に失われ,毛髪表面は親水化し摩擦は増大する。それは,毛髪の指通りや櫛通り,感触の悪化に影響すると考えられる。そこで,前述のようなダメージ実感を改善するため,18-MEAを表面に高吸着させることによる疎水性・低摩擦などの表面物性を回復させる技術開発を行い,18-MEAと特定の長鎖3級アミン (ステアロキシプロピルジメチルアミン:SPDA) の組み合わせにより,それが可能であることを見出した。その高吸着性のメカニズムを明らかにするため,18-MEAとSPDAから形成される吸着膜の解析を行った。その結果,その吸着膜はアルキルを外側に向けた状態で,表面を均一に覆い,18-MEAの末端の分子運動により最表面に液体状の相を形成することで,耐摩擦性を有することを見出した。さらに,18-MEAとSPDAを含有するコンディショナーの使用テストでは,滑らかな感触に加え,浮き毛や跳ね毛を減少させるなど,ヘアスタイルのまとまりをも向上する効果をもつことを見出した。
収録刊行物
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- 日本化粧品技術者会誌
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日本化粧品技術者会誌 45 (3), 190-198, 2011
日本化粧品技術者会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204501216640
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- NII論文ID
- 130004567645
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3MXhtl2ms7%2FM
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- ISSN
- 18844146
- 03875253
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可