低親和性タンパク質-リガンド複合体の迅速な立体構造決定法
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- 古板 恭子
- 大阪大学蛋白質研究所
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抄録
効率的に薬剤を改変するには,ターゲットのタンパク質と薬剤との複合体の立体構造が不可欠である.近年注目されているfragment-based drug discovery(FBDD)では,ターゲットに結合するフラグメントを改変してリード化合物を創出するが,ここでターゲットとフラグメントとの複合体の立体構造が必要となる.しかしながら,フラグメントは分子量300以下と小型であるため,ターゲットとの親和性が低く,複合体の立体構造決定にX線結晶構造解析法が利用できないことも多い.溶液NMR法は弱い分子間相互作用の検出に優れ,低親和性複合体の立体構造決定に有力な手法であるが,溶液NMR法による立体構造決定は数か月単位の長い時間がかかるという問題がある.最近,核磁気共鳴分子置換法(nuclear magnetic resonance molecular replacement:NMR2)という構造決定法を利用した,高速な低親和性タンパク質-リガンド複合体の結合部位の立体構造決定が報告されたので紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Wälti M. A. et al., Angew. Chemie-Int. Ed., 56, 5208-5211(2017).<br>2) Orts J. et al., J. Am. Chem. Soc., 138, 4393-4400(2016).<br>3) Würz J. M. et al., Arch. Biochem. Biophys., 628, 24-32(2017).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 54 (2), 166-166, 2018
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204502033792
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- NII論文ID
- 130006329151
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可