吸着分離操作の設計;カラム試験による破過時間推定方法

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タイトル別名
  • Adsorption Separation Process: A Method for Prediction of the Breakthrough Time by Using the Short Column Test
  • キュウチャク ブンリ ソウサ ノ セッケイ カラム シケン ニ ヨル ハカジカン スイテイ ホウホウ

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抄録

充填層を用いる回分吸着操作において,対象とする系の吸着平衡定数ab(Freundlichの吸着等温式の定数)と物質移動容量係数Kfaを操作変数とするシミュレーションモデルを作成,その数値解法を考案し,これを利用して,実験室のショートカラム試験データに基づいて,実用操作の吸着破過曲線を推定する方法を提案した.このシミュレーション解析手法を応用することで,実用操作を模して数日間で終了する試験において,実用操作と同じ形の定型破過曲線が得られる条件として,通水開始時のカラム出口の被吸着成分の濃度Cnt=0)=0で,かつ,一定のカラム長さが要求されることを明らかにした.一方,通水開始後,直ちにカラム出口で被吸着物質濃度Cnt=0)≠0の場合には,このショートカラムで定型破過が得られない.このような吸着系に対しては,ショートカラム試験でのCnt=0)の値から,モデル定数としてのKfaおよびabの値を推定することが可能である.したがって,これらの定数値を用いた操作のシミュレーション解析の結果から,実用操作の条件での吸着破過時間の推定に必要な情報を,容易に,正確に求めることができる.

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