σ型平板静止マイクロミキサーの開発およびその混合特性

  • 大川 和男
    アステラス製薬(株)合成技術研究所 大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻化学工学領域
  • 中元 崇
    大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻化学工学領域
  • 井上 義朗
    大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻化学工学領域
  • 平田 雄志
    大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻化学工学領域

書誌事項

タイトル別名
  • Development of a .SIGMA.-Type Plate Static Micromixer and Its Mixing Performance
  • シグマガタ ヘイバン セイシ マイクロミキサー ノ カイハツ オヨビ ソノ コンゴウ トクセイ

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抄録

流れを分割・並べ替え整列・再合流し,流体層を系統的に多層化して混合するσ型平板静止マイクロミキサーを開発した.このミキサーを用いてヨウ素とチオ硫酸ナトリウムの脱色実験を行い,レイノルズ数Reや2液の流量比を変化させて混合完了に必要なエレメント数nを測定した.Reが低い場合,nReの増加とともに増加し,単位エレメント通過ごとに厚さが1/2となる流体層内の拡散過程をモデル化した関数関係を用いて,その操作変数や装置の次元と良好に関係づけられた.Reが10を超えると,nReの増加とともに逆に減少した.CFD解析の結果,σ型エレメントの屈曲したチャネル構造のために流体界面が大きく変形・伸長し,その変形・伸長した流体界面によって混合が加速される.この場合のnは,上記のモデルから導出されるReとシュミット数Scに相当する変数を用いて実験的に相関できた.さらにチャネルのアスペクト比の影響を調べ,理想的な分割・再合流による混合を促進し,ミキサーで生じる反応熱を効率的に除くためには,チャネル断面のアスペクト比ができるだけ正方形に近いミキサーが望ましいことがわかった.

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参考文献 (34)*注記

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