拡散と対流が共存する中空糸膜型血液透析膜における物質移動

  • 金森 敏幸
    (独)産業技術総合研究所幹細胞工学研究センター医薬品アッセイデバイスチーム
  • 溝口 健作
    (独)産業技術総合研究所幹細胞工学研究センター医薬品アッセイデバイスチーム つくばサイエンス・アカデミー

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Solute Transport by Diffusion and Convection in Hollow-fiber Hemodialyzer Using the Finite Element Method
  • カクサン ト タイリュウ ガ キョウソン スル チュウクウシ マク ガタ ケツエキ トウセキ マク ニ オケル ブッシツ イドウ

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抄録

濃度差と圧力差を駆動力とする液体の膜分離では,膜の透過性に応じて膜近傍に濃度境膜が形成されるが,濃度差を駆動力とする場合(拡散)には液本体に比べて膜面の濃度が減少し,圧力差を駆動力とする場合(対流)には膜面で濃縮が起こる.したがって,拡散と対流が共役する膜透過における膜近傍の濃度境膜形成機構は,極めて複雑である.さらに,膜デバイスで広く用いられている中空糸膜では,濃度と圧力は流れ方向でも変化するため,数学的に厳密な解を求めることは困難である.本研究では,市販の有限要素法アプリケーションを用いて中空糸型血液透析器の溶質除去性能について詳細に検討したところ,濾過による溶質除去促進について既往の実験結果を再現することができた.

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参考文献 (26)*注記

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