誘電体バリア放電反応器と固体酸化物形電気分解セルのハイブリッド化による相乗的CO2分解

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タイトル別名
  • Synergistic Decomposition of CO2 by Hybridization of a Dielectric Barrier Discharge Reactor and a Solid Oxide Electrolyser Cell
  • ユウデンタイ バリア ホウデン ハンノウキ ト コタイ サン カブツケイ デンキ ブンカイ セル ノ ハイブリッドカ ニ ヨル ソウジョウテキ CO2 ブンカイ

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抄録

本研究では,固体酸化物形電解質によってプラズマ反応場から酸素を除去することでCO2分解効率を向上させることを目的に,固体酸化物形電気分解セルSOECとプラズマリアクターのハイブリッド型反応器を作成しCO2の分解実験を行った。SOECは外径15 mm,厚さ2 mmのYSZ直管の表面にランタンストロンチウムマンガナイトを焼成しその上に集電電極を配置する構成とした。このSOECを内径18 mmの石英管に挿入し,石英管外表面に巻きつけたSUSメッシュを高電圧電極とし,SOEC外表面に巻きつけた集電電極を接地電極として,SOECの外側に誘電体バリア放電を発生させた。SOEC内側はポンプで排気し,真空状態に保ち,透過した酸素の脱離を促進させた。反応場となるSOECの外側にCO2を流し,出口ガスをガスクロマトグラフィーで分析した。その結果,プラズマのみでは最大約40%,SOECのみでは最大約6%であったCO2分解率が,プラズマとSOECをハイブリッド化しプラズマ反応場から酸素を除去した場合には,CO2分解率は最大で80%まで増加し,プラズマ化学反応と電気分解反応それぞれ個々の場合の分解率の単純な和をはるかに越えていた.また,SOECの膜透過電流値を変化させることで,反応場から引き抜くO2の量がプラズマ分解に与える影響を調べた.その結果,O2透過量と分解率の上昇は直線的な関係になく,出口側ガス組成のO2濃度が十分低下した時に分解率が急激に増加することがわかった.得られた結果から,プラズマリアクターとSOECをハイブリッド化した場合にCO2分解率が増加した要因に関する考察を行った.

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