バインダー溶液で湿った多孔体の対流乾燥における乾き材料内バインダー飽和度分布推定モデル

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タイトル別名
  • Prediction of Binder Saturation Profile in Convectively Dried Porous Material Wetted with Binder Solution
  • バインダー ヨウエキ デ シメッタ タコウタイ ノ タイリュウ カンソウ ニ オケル カワキ ザイリョウ ナイ バインダー ホウワド ブンプ スイテイ モデル

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抄録

バインダー溶液で湿った多孔球・円柱・平板を対流乾燥して得られた乾き材料内のバインダー飽和度分布推定モデルを提案した.このモデルは,機能性微粒子をバインダー溶液中に分散させたスラリーやペースト原料を乾燥固化させることで得られる各種製品の生産技術における基礎工学として重要である.このモデルは,筆者らが提案した既往の,バインダー溶液の初期溶剤濃度を固定した条件下での乾き平板に対する推定モデルを,球・円柱・平板に対して初期溶剤濃度の変化を考慮したモデルへと拡張したものである.<br>モデルの妥当性を検証する目的で,スチレンブタジエン系ゴムラテックスで湿ったガラス微粒子焼結球を用いて対流乾燥実験を行うことで,これまで多孔平板でしか実測されていなかった,乾き材料内のバインダー飽和度分布の実測値を多孔球に対して求めた.モデルによる推定値と実測値との一致は良好だった.また,球で得られた相関パラメータ値を用いた平板に対する推定値は,多孔平板に対する既往の実測値とも良好に一致した.モデルによる計算結果に依れば,乾き材料の(バインダー総量/表面積)の値の増加とともに,バインダー偏析の領域が材料内部に進行する傾向を示し,バインダー飽和度分布曲線が下に凸から上に凸へと変化することが示唆された.

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