氷点下起動時における固体高分子形燃料電池カソード電極内の水分凍結挙動の可視化計測

  • 西田 耕介
    京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科機械システム工学部門
  • 伊藤 寛和
    京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科機械システム工学部門
  • 津島 将司
    東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム専攻
  • 平井 秀一郎
    東京工業大学大学院理工学研究科機械制御システム専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Visualization Measurement of Water Freezing in the Cathode of a Polymer Electrolyte Fuel Cell during Cold Startup
  • ヒョウテン カ キドウジ ニ オケル コタイ コウブンシガタ ネンリョウ デンチ カソード デンキョク ナイ ノ スイブン トウケツ キョドウ ノ カシカ ケイソク

この論文をさがす

抄録

固体高分子形燃料電池(PEFC)においては,高性能化に向けて解決すべき課題の一つに,氷点下起動運転時での水分凍結によるセル出力低下の問題がある.そこで本研究では,低温起動運転時でのPEFCカソード電極内部における水分の凍結現象を直接可視化できるようにし,水分凍結挙動とセルの電圧特性の相関関係について検討を行った.また,ガス拡散層(GDL)の構造や運転条件が,水分の凍結現象やセルの性能に及ぼす影響についても議論した.その結果,−10℃でPEFCセルの発電を開始しても,カソードで生成された水分はすぐに凍結せず水滴の状態で存在し,しばらく発電を維持した後,カソード電極内の液水が凍結しセル電圧が降下することが明らかになった.また,氷点下環境下での起動運転の継続時間は,GDLの素材(カーボンペーパー,カーボンクロス)や出力電流密度,カソード供給ガスの酸素濃度に大きく支配されることが示された.

収録刊行物

参考文献 (27)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ