活性炭の粒径によって変化する有機化合物の吸着律速段階

  • 小野 勇次
    千葉大学大学院工学研究科
  • 天野 佳正
    千葉大学大学院工学研究科 千葉大学総合安全衛生管理機構
  • 相川 正美
    木更津工業高等専門学校
  • 町田 基
    千葉大学大学院工学研究科 千葉大学総合安全衛生管理機構

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Particle Diameter of Activated Carbon on Adsorption Rate-Controlling Step of Organic Compounds
  • カッセイタン ノ リュウケイ ニ ヨッテ ヘンカ スル ユウキ カゴウブツ ノ キュウチャク リッソク ダンカイ

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抄録

椰子殻から製造した市販の活性炭を用い,粒径の大きさが溶液中からの有機化合物の吸着と脱着に及ぼす影響を検討した.異なる粒径(0.053–0.588 mm)の活性炭へのフェノールとベンゾチオフェン,それぞれの吸着実験を25℃で行った.フェノールの吸着等温線はLangmuir式によく合い,粒径の大きさが最大吸着量に及ぼす影響はほとんどなかった.活性炭の粒径を小さくするほどフェノールとベンゾチオフェンの吸着速度は速くなった.吸着平衡に達する前に吸着を終わらせ脱着をした時,最初に外表面から速く脱着した後に,ゆっくりと活性炭内部への再吸着が起こることが示された.擬一次速度式,擬二次速度式による速度解析に従って,吸着の初期の段階は擬一次速度式に合い,時間の経過とともに擬二次速度式に合うことが示された.また,擬一次と擬二次を組み合わせることによって初期から平衡に至る吸着過程を予測した.

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参考文献 (41)*注記

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