キレート化剤による重金属汚染土壌処理に関する一つの試み

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タイトル別名
  • An Attempt to Remediation of Heavy-Metal-Contaminated Soil with Chelating Agent
  • キレートカザイ ニ ヨル ジュウキンゾク オセン ドジョウ ショリ ニ カンスル ヒトツ ノ ココロミ

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抄録

重金属として,電気・電子産業で部品,回路やはんだ付け材料などとして汚染源になりやすいPb,Cd,Cuを選び,キレート化剤に(S,S)-Ethylenediaminedisuccinic acid(EDDS),N,N-Dicarboxymethylglutamic acid(GLDA)およびクエン酸を選定して,これらを単独および混合して用い,汚染土壌の浄化を検討した.キレート化剤の濃度,溶出時間などの条件を変化させて,回分操作により重金属の溶出挙動を調べた.キレート化剤はそれぞれに特有の酸解離定数や金属錯体生成定数を持っているので,これらの値はキレート化剤を選定するときの大きい指針となる.たとえば,EDDS は大きい金属錯体生成定数を持っているが,高いpHで酸解離が起こり,金属水酸化物の生成するpH と重なるので土壌浄化に使用しにくい.GLDA とクエン酸を混合使用すると,Pb,Cd,Cuをほぼ同じ溶出速度と溶出量で土壌から溶出させることができた.回分操作の結果を基にして,カラム式連続溶出試験を行い,重金属の溶出速度を求めた.得られた溶出速度を用いて,汚染土壌をヒープリーチング形式で浄化処理を行うことをモデルにして,いくらかの検討と推算を行った.

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参考文献 (26)*注記

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