磁性粒子のブラウン運動誘起のためのブラウン動力学法と格子ボルツマン法のハイブリッド型シミュレーション法の検討

  • 佐藤 明
    秋田県立大学システム科学技術学部 機械知能システム学科
  • 青島 政之
    秋田県立大学システム科学技術学部 機械知能システム学科

書誌事項

タイトル別名
  • A Hybrid of Brownian Dynamics and Lattice Boltzmann Methods for Simulating the Activation of Brownian Motion of Magnetic Particles
  • ジセイ リュウシ ノ ブラウン ウンドウ ユウキ ノ タメ ノ ブラウン ドウリキガクホウ ト コウシ ボルツマンホウ ノ ハイブリッドガタ シミュレーションホウ ノ ケントウ

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抄録

磁性粒子のブラウン運動を高精度で再現するために,粘度の値を修正することで系の設定温度を与えようとする,粘度修正法を組み込んだシミュレーション法の妥当性を検討するのが本研究の主たる目的である.得られた主な結果を要約すると次のようになる.凝集構造のスナップショットや2体相関関数に着目し,理論解と考えられるモンテカルロ法の結果と比較した結果,粘度修正法を組み込んだ本ハイブリッド型シミュレーション法は定性的および定量的に非常によい一致を示す.さらに,磁化曲線もモンテカルロ法の結果と非常によく一致することから,粒子の回転ブラウン運動も,物理的に妥当なレベルで誘起されることが明らかとなった.ついで,流れ問題へのハイブリッド型シミュレーション法の適用を念頭に置いて,粘度修正法の特徴を詳細に検討した結果,粘度の修正係数は,磁場の強さならびに粒子間磁気力を種々に変えても,ほとんど変化せずほぼ一定であることが示された.さらに,粒子の体積分率や極端に少ない粒子数でない限り系の粒子数にもほとんど依存しないことが明らかとなった.

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