The Evolutional View of Nature (Series on Scientific View of Nature)

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  • VII. 進化論的自然観(<連載>自然観)
  • 自然観(7)進化論的自然観
  • シゼンカン 7 シンカロンテキ シゼンカン

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Abstract

自然界のものはすべて運動し発展・進化するという進化論的自然観を展開する。この進化論的自然観は近代科学における機械論的自然観に対応するものであるが,宇宙と物質の進化についての発想は古くからあり,17世紀にもすでにみられる。そこでまず,生命,物質,宇宙に関する進化の系譜を簡単に概観し,それらが現代の進化論的自然観にどのように影響しているかを述べる。力学的自然観の限界は熱力学ですでに現れ,20世紀には相対性理論と量子力学が自然法則に関するする全く新たな側面を暴いたことで,自然観も大きな転換を迎えた。特に,一般相対性理論の提示した新しい自然理解の観点,すなわち,中身の物質とその容れ物である時空間との密接な相互依存関係は,自然現象を原因-結果の時間的連鎖と見る論理とは異なるものである。それは宇宙が一つのシステムとして自己発展する観点を与えた。現代物理学と宇宙論は自然界のすべての存在は発展・進化するとの進化論的自然観を支持しているように思える。最後に,進化とは何かを改めて問い直し,物質進化の定義の試案を提示する。

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