移動指標提示時における視覚特性の検討

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タイトル別名
  • Examination of characteristics of human vision in tracking a moving target
  • イドウ シヒョウ テイジジ ニ オケル シカク トクセイ ノ ケントウ

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抄録

本研究では, 随従性眼球運動時の周辺視特性と, 中心固視時の周辺視特性が, 中心視に負荷を与え注意を集中させた場合どのように変化するのか検討を行った.実験方法としては, 注視点を固定した中心固視の条件下で, 中心視に負荷を与えた場合の周辺視の範囲と特性を, 指標提示時の反応時間から検討した.また注視点を移動させ随従性眼球運動をおこなった場合も同様に計測し, 注視点の移動速度との関連性についても検討した.その結果, 両条件下においても中心視に負荷を与えた場合, 反応時間が増加した.また, 注視点の移動速度との関連性を調べると, 注視点の移動速度が速くなるにつれ, 反応時間の短い, つまり感度のよい領域が進行方向側に移動する傾向が見られた.このことから注意が中心視に向いている場合, 周辺視での知覚情報処理に遅れが生ずることや, 周辺視の特性が, 単純に網膜部位の機能差だけで決まるものではないことが示唆された.

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