記録磁化状態に与えるヘッド媒体間静磁気相互作用の影響(信号処理および一般)

  • 札野 欽也
    NECソフトウェア東北(株):東北大学電気通信研究所
  • 中村 慶久
    JSTイノベーションプラザ宮城:東北大学電気通信研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Head-Medium Magneto-static Interaction on Recorded Magnetization Distribution
  • 記録磁化状態に与えるヘッド媒体間静磁気相互作用の影響
  • キロク ジカ ジョウタイ ニ アタエル ヘッド バイタイカン セイジキ ソウゴ サヨウ ノ エイキョウ

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抄録

垂直磁気記録のさらなる高密度化のためには,ヘッドや記録媒体およびHDDシステム全体に関する要素技術の研究開発が必要であるが,さらに実験で得られた記録磁化機構を理論的に理解し,また結果をヘッド・媒体系の設計にフィードバックするためのものとして,シミュレーションは有効な手段である.筆者らは,ヘッド・媒体間の静磁気相互作用を考慮したセルフコンシステント計算を三次元有限要素法に取り入れた磁気記録シミュレータ(SMART)を開発し,ノイズや磁化転移の揺らぎなどの微視的現象を捉えながら,定量的に精度の高い記録過程の解析を行うことを目指している.本報告では,ヘッド媒体間静磁気相互作用を考慮した場合と考慮しない場合とを比較することにより,ヘッド磁界が記録媒体の磁化状態に与える影響を調べた.解析の結果,ヘッド媒体間静磁気相互作用を計算に取り入れることで,ヘッド磁界が強められていることや,反転磁化領域の広がりが抑えられていることなどが判り,高密度記録特性を正しく評価する上での本シミュレータの有効性が確認できた.

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参考文献 (8)*注記

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