X線サチコンでの放射光血管造影による血管拡張収縮反応の観察

  • 梅谷 啓二
    財団法人高輝度光科学研究センター利用研究促進部門
  • 福島 和人
    神戸大学大学院医学系研究科生体情報医学講座放射線医学
  • 鶴崎 正勝
    神戸大学大学院医学系研究科生体情報医学講座放射線医学
  • 山口 雅人
    神戸大学大学院医学系研究科生体情報医学講座放射線医学
  • 杉村 和朗
    神戸大学大学院医学系研究科生体情報医学講座放射線医学

書誌事項

タイトル別名
  • Xセン サチコン デ ノ ホウシャコウ ケッカンゾウエイ ニ ヨル ケッカン カクチョウ シュウシュク ハンノウ ノ カンサツ

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説明

空間解像度がマイクロメーターオーダーであるX線による動態画像撮影装置を開発し、正常ラットの摘出灌流心を使った微小心臓血管の観察を行った。摘出灌流心とは、摘出した心臓へ血液に代わる潅流液を流し、摘出した心臓の自発的な拍動により心臓単体で生きた状態を保つものである。撮像デバイスに直接変換型撮像管X線サチコンを用い、空間解像度が最高で6μmの動態画像撮影を可能とした。また、心拍数が毎分300〜400であるラットの摘出潅流心実験に対応するため、X線露光時間を3〜5ミリ秒とするX線ストロボ撮影が可能なX線シヤッターの開発も行った。実験ではラット摘出灌流心で、大動脈起始部への造影剤注入により冠状動脈造影を行った。細い血管では内径30μm程度まで画像化でき、心拍数が高く細いラット冠状動脈でも鮮明な造影像が得られ、アセチルコリンなどの血管作用薬に対する微小血管の拡張・収縮反応が直接に観察可能となった。

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参考文献 (5)*注記

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