落緒の分布特性について

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タイトル別名
  • On the distribution properties of the dropping ends of cocoon filaments
  • (III) On the distribution properties of nonbreaking length of a bave
  • (III) 解舒糸長の分布

抄録

解舒糸長の分布特性を考察し, つぎの事柄を知つた。<BR>1.蒸気煮繭処理をうけた繭の解舒糸長では, 短糸長を多くするが, 湯煮繭ではこの特性は明らかでない。<BR>2.落緒繭の長解舒糸長部分も繭糸長に関連して正規分布的な変動を示す。<BR>3.一般に外, 内層部分の落緒が多いが, その生起原因はそれぞれで異り, 内層解舒糸長の長短は偶然的に生起している。従つてこの部分で特に多いのは薄皮繭層の特性3), 繭糸繊度, 膠着抵抗など種々の原因によるであろうが, 特にどの部分で落緒しやすいということは認められない。<BR>4.外層部分は内層で認められた一様性は保証されない。原因は最外層部分の落緒が特に多いためと考えられた。従つて, 適当な煮繭繰糸工程を選ぶことによつて可成り落緒は減少させることができると考えられる。<BR>5.以上の結果から解舒糸長分布をT分布, 正規分布の和と考えて理論値を求め満足すべき結果を得た。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204532207360
  • NII論文ID
    130004029345
  • DOI
    10.11416/kontyushigen1930.25.65
  • ISSN
    1884796X
    00372455
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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