人工飼料の近似消化率と代謝エネルギーの測定

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  • Measurements of digestibility and metabolic energy of artificial diets of the silkworm, Bombyx mori.
  • ジンコウ シリョウ ノ キンジ ショウカリツ ト タイシャ エネルギー ノ ソ

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抄録

脱脂大豆粉末または乾燥卵白により窒素化合物含有量の異なる飼料を調製し, 5齢期における排泄物中の尿酸および尿素の排泄量を測定したところ, 窒素化合物の最終代謝生産物は尿酸より尿素の方が多いことが判明した。飼料中の窒素化合物含有量の増加により尿酸の排泄量は増加したが, 尿素の排泄量は脱脂大豆粉末区では減少するが乾燥卵白区では増加することが見い出された。排泄物量より尿酸および尿素を差引いて算出した近似乾物消化率, 窒素化合物の近似消化率の値は従来法と比較して各々1.5~4.3%, 9.3~20.6%高くなり, その差は無視できないと推察された。排泄された尿酸および尿素の比率から, 体内に蓄積された窒素化合物の代謝時のエネルギー量を求め, 飼料の代謝エネルギーをこの値にて補正して求めたところ, 従来法で得た値より5.4~8.0%低い値となった。以上の結果から, 飼料原料の実測栄養価を比較する場合, 排泄物中の尿酸および尿素量を考慮する必要性が推察された。

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