重症下肢虚血の二分脊椎症患者が大切断を回避し歩行を再獲得した症例

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  • Report of a spina bifida patient with critical limb ischemia avoiding major amputation and regaining his gait

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抄録

下肢の大切断となる患者の多くは感染や虚血が切断原因となっていることが多い.虚血による大切断の場合,切断前からADL低下を生じており,義足が適合しても歩行を獲得できるかは別問題である.また,大切断は生命予後に影響するハイリスク因子であり,切断後の生存率は不良である.そのため複数の診療科で集学的に治療を行い,大切断を回避し,歩ける下肢救済が近年目指すべき医療として注目されている.本症例は,重症下肢虚血を伴った二分脊椎症患者であるため,通常であれば大切断となる症例であった.集学的な治療により大切断を回避し,長下肢装具を装着することで従来と同様の歩行を獲得した.断端に潰瘍を再発することなく日常生活が行えており,下肢救済領域において義肢装具士が担う役割は大きいと考える.

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