免疫学的便潜血検査における糞便中ヘモグロビン, トランスフェリン同時測定の有用性

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タイトル別名
  • The usefulness of fecal hemoglobin and transferrin determinations in the fecal occult blood test

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説明

現行のヘモグロビン (Hb) を測定対象とする免疫学的便潜血反応の欠点として腸内細菌の作用による偽陰性化が考えられる。今回筆者らは糞便中Hbとトランスフェリン (Tf) の免疫学的測定を行なった。その結果TfもHbと同様, 便潜血の指標となりうることが明らかとなった。Hb5.1μg/gFeces, Tf0.4μg/gFeces以上を陽性とするとHbあるいはTfが陽性のものは大腸癌51便中41便, 大腸ポリープでは40便中21便が陽性となり, Hb, Tfの単独測定よりも優れていた。また大腸ポリープにおいては現在市販されている他の免疫学的便潜血反応より有意に優れていた。対象患者糞便ではHbあるいはTfのどちらかが陽性のものは110便中3便であり他の免疫学的便潜血反応とほぼ同等であった。以上よりTfとHbの両者の測定を行なえば, より正確な免疫学的便潜血反応が可能であることが示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204546756864
  • NII論文ID
    130003359516
  • DOI
    10.11404/jsgcs1982.1989.83_97
  • ISSN
    21867313
    02876132
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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