胃癌診断における内視鏡検査の誤診率

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  • The rate of misdiagnosis of gastric cancer by endoscopy

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胃癌診断における内視鏡検査の誤診率を自験例について遡及的検討を行った。対象は当院で発見し, 病理組織学的に確診された胃癌428症例 (早期癌156, 進行癌272) で, このうち55例 (12.8%) が既往の内視鏡診断に誤診があった。 (1) 存在診断の誤診 (5年以内の既往の初回検査での見逃し) は25例 (5.8%),(2) 質 的診断の誤診 (既往の検査で癌を非癌とした) は30例 (7.0%) であった。存在診断誤診の主原因は併存した他病変のみを注目したため, 或は噴門部付近のびらん, 白苔の見逃し, 前庭部の小, 微小病変の見逃しであった。質的診断誤診の主原因は潰瘍性病変の質的誤診であり, 22例 (22/30) は生検を怠ったことによる。8例 (8/30) は生検偽陰性例であったが, 生検の時期, 部位及び生検の反復施行等の問題に反省すべき点があった。

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