天敵糸状菌Matarhizium anisopliaeのアリモドキゾウムシに対する殺虫活性とサツマイモほ場における防除効果

書誌事項

タイトル別名
  • Pathogenicity and control effects of an entomopathogenic fungus, Metarhizium anisopliae, to the sweet potato weevil, Cylas formicarius (Fabricius), in sweet potato fields
  • テンテキ シジョウキン Metarhizium anisopliae ノ アリモドキゾウムシ ニ タイスル サッチュウ カッセイ ト サツマイモ ホジョウ ニ オケル ボウジョ コウカ

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抄録

Metarhizium anisopliae(山1菌株)を供試して,本菌の生育適温,アリモドキゾウムシに対する接種量,温度別殺虫活性,さらにサツマイモほ場における防除効果について検討した。<BR>1.本菌の生育温度は15℃~35℃で,最適生育温度は27.5℃付近にあり,40℃以上では死滅した。<BR>2.本菌の107または108胞子/mlの菌液をアリモドキゾウムシに噴霧接種したところ,強い殺虫活性が認められ,胞子濃度108個および107個接種区とも25℃では接種8日後には50%以上が感染死亡し,15℃でも18日後には同様な感染死亡を認めた。また,胞子濃度が1g当たり1.5×109個の菌培養固形培地を施用したところ,27℃では施用4日後に感染死亡が見られはじめ,施用8日後までに80%が感染死亡した。20℃では施用6日後から施用8日後までに67%,施用22日後までに87%が感染死亡した。15℃では施用10日後から19日後までに63%,施用30日後までに77%が感染死亡した。<BR>3.胞子濃度1g当たり107~109個の菌培養固形培地を,サツマイモ植え付け後20日~73日後にm2当たり4g~30g,株元に1~2回施用したところ,施用量,施用回数が多い程防除効果が高まる傾向が認められた。しかし,薬剤防除と比較してその効果の程度は低かった。<BR>薬剤との組み合わせ処理やポリフイルムマルチ栽培での処理は防除効果が期待できると思われるが,さらに検討を要する。

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