蚕体内におけるセリンの生合成に関する研究(第1報)

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the Pathway of Serine Formation in the Silkworm. Part I
  • カイコ タイナイ ニ オケル セリン ノ セイゴウセイ ニ カンスル ケンキュウ 1
  • From 3-Phosphohydroxy-pyruvic Acid to Serine
  • 3-ホスホハイドロオキシピルビン酸よりセリンの生成について

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抄録

3-ボスホグリセリン酸(3-PGA)からセリンの生成径路について,カイコの組織をもちいて酵素反応として検討した.<br> (1) 3-PGAとアラニンの存在でセリンの生成が認められ,この際ホスホセリン(PS)の生成も検出された.<br> (2) 3-ボスホヒドロキシピルビン酸(3-PHPA)はグルタミン酸またはアラニンとの間のアミノ基転移酵素によりPSを生成する.この酵素作用はカイコの絹糸腺消化管には見出されたが,体液には活性は認められなかった.この酵素反応の至適pHは9.0附近でキンヒドロン,セミカルバジドで阻害される.<br> (3) PSはカイコの絹糸腺,消化管のボスファターゼで脱燐酸されセリンを生成することが認められた.<br> (4) カイコの体内で3-PGAからセリン生成の径路は3-PGA→PHPA→PS→セリンの如き過程によることを認めた.

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