EBV 関連バイオマーカーによる上咽頭癌の治療効果・予後判定

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  • Analysis of treatment efficacy and prognosis associated with nasopharyngeal carcinoma using EBV-related biomarkers

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抄録

<p>ほとんどの上咽頭癌で Epstein-Barr ウイルス(EBV)が発癌や進行に関与している。欧米での標準治療は、化学放射線同時併用療法+補助化学療法であるが、補助化学療法まで含めた治療完遂率は 55%と低くメタアナリシスにおいてもその有効性は示されてはいない。一方で、EBV-DNA(BamHI-W 断片)をバイオマーカーとして再発リスクが高い症例にのみ補助化学療法を施行する臨床試験が海外で進行中である。近年、エクソソームと呼ばれる小胞が細胞中の RNA やタンパク質を内包し、細胞外へ放出され細胞間メッセンジャーとして機能していることが判明した。エクソソームは生きた細胞から放出され、内包されている RNA は血液中でも安定に存在することができる。そこで、上咽頭癌患者血清のエクソソーム中に EBV に特異的な RNA である EBV-encoded small RNAs(EBERs)が内包されているか検討し、さらに、上咽頭癌治療後の効果判定、予後予測に関して既存の画像診断やバイオマーカーと比較し鋭敏な指標となるか話題提供することにした。</p>

収録刊行物

  • 耳鼻と臨床

    耳鼻と臨床 61 (Suppl.1), S66-S71, 2015-11-20

    耳鼻と臨床会

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