隠岐浦郷湾におけるイタヤガイ母貝集団の造成が天然採苗に及ぼす効果

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タイトル別名
  • Effectiveness of Making Bay Scallops Parental Stock to Natural Spat Collection in Uragou-bay, Oki, Shimane Prefecture, Japan
  • オキ ウラゴウワン ニ オケル イタヤガイ ボガイ シュウダン ノ ゾウセイ ガ テンネン サイビョウ ニ オヨボス コウカ

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説明

島根県の隠岐島島前の浦郷湾において,イタヤガイの母貝集団を人工的に形成させ,イタヤガイ稚貝の天然採苗に及ぼす効果を調査した.<br>母貝として養殖1令貝約15,000個を数群に分けて水深5,15,25,35mに1987年6月から垂下し,各水深における生残率,周辺4カ所のステーションにおける浮遊幼生出現頻度,および付着稚貝の出現状況を測定した.<br>1988年3月までの生残率は水深25mに垂下した群で80%以上と最も高く,また付着物も少なかった.この結果から,母貝集団形成には水温や付着物の影響が小さい水深20mから30mの範囲が適していることが示唆された.<br>また,浦郷湾内では1令貝の成熟・産卵時期と浮遊幼生出現時期,稚貝の付着時期が関連することが明らかとなり,母貝集団形成が稚貝の天然採苗量の増加に寄与していると推定された.しかし,母貝集団の量と生産された稚貝量の量的関係は推定できなかった.

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参考文献 (13)*注記

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