水を考慮に入れた水彩画風CG生成モデル

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タイトル別名
  • ミズ オ コウリョ ニ イレタ スイサイガフウ CG セイセイ モデル

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抄録

近年のコンピュータグラフィックス技術および計算機は高度化かつ高速化し, 機材も安価になったことによって多くの人が気軽にコンピュータグラフィックスを用いた作品を制作することが可能になった.しかし, コンピュータグラフィックス技術の多くは映画制作, テレビ番組制作, ポスター制作, セルアニメーション, DTP, CADなどを想定したものが多く, 従来の画材表現に注目したものは相対的に少ない, また実際の画材の雰囲気を出すことをうたったソフトウェアも存在するが, コンピュータ内の画像表現方法にしばられ画材の表現としてはモデルが不十分なものとなっている.<BR>一方で多くの人にとってより親しみのある画材はコンピュータグラフィックスではなく水彩画だろう.また水彩画は芸術的にも魅力ある作品を生み出してきた。この身近で優れた表現手法をコンピュータグラフィックスで再現することは, よりコンピュータによる作品制作に親しみを持たせ, より高い表現能力を提供することになるだろう.<BR>そのためには水彩画の画材, 支持体の物理構造に注目し, 従来の画像表現に縛られないアルゴリズムの構築が求められる, 本論文ではこの水彩画における水と紙の構造に注目し, これを扱いやすい範囲で簡易的に物理構造を再現する手法を提案する.また提案した手法を用いてにじみ, 乾燥, 紙への染みこみが起きた結果画像と, 実際の画材で描いた場合とを比較し, 本論文が提案する簡易的なモデルでも実際の水彩の表現を再現できることを示す,

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 37 (Supplement1), 5-10, 2003

    JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE

被引用文献 (1)*注記

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