書誌事項
- タイトル別名
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- シャジクソクトウゾウホウ ノ シャシン ガゾウ ニ ヨル ヒョウカ
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説明
近年、直角以外の角度を有したり、滑らかな曲面などを有する製品が多く世の中に出回るようになり、従来の図法では読図者が設計内容を誤認する危険が生じてきたといえる。そこで本研究では斜軸測投象法により立方体を描画した図面を使い、人間の目が認識する形状とは一致しない図面を何故我々は立体と認識できるのかを探り、誤認を受けにくい図法を模索した。人間の目による認識図は、写真による画像で置き換えた。まず様々な作図条件で描いた立方体の中で、どれが一番立方体に近く見えるか被験者からアンケートを採り評価し鳥次にその図面と写真画像との形状・寸法の比較を行った。その結果、 (1) 立方体を認識する際には頭の中に理想的な立方体を描き、それとの差異が小さいものを立方体と認識している事。 (2) 人間は立体を認識するに当たって、その奥行きの方向よりも正面に対する奥行きの長さの比率を重視して見ている事。 (3) 立面図基線角φ30°、45°付近、平面図基線角θ60°、75°付近が比較的立方体と認識されやすい事などが分かった。
収録刊行物
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- 図学研究
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図学研究 33 (Supplement), 1-6, 1999
JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE