水彩風画像における“エッジ”強調手法

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抄録

近年の計算機の高速化とコンピュータグラフィックス (CG) 技術の発展によって, その活躍の場は映画産業から個人的な趣味にまで広がっている.特に映画などで使われているフォトリアリスティックなCG映像は, 既に実写映像と見紛うほどにまでなっており, 多くの人がもっとも身近に感じるCG技術の恩恵の一つだろう.実際にCG技術はこう言った映画制作やテレビ番組制作, ポスター制作, セルアニメーション, DTP, CADなどの分野を中心に発展し, 活躍している.しかし, CGの応用はこのような映画産業に代表されるような商業的で大規模な制作体制を前提としてものだけではない.個人的な創作を前提としたCG技術の研究も重要だ.<BR>一般にCGを含めた画材を考えると, もっとも親しみがあり, もっとも多くの人が扱ったことがある画材は, 少なくとも義務教育課程で誰もが経験したであろう水彩画だろう.描き手の立場としてだけではなく, 見る側にとっても水彩画の作品は多くの人が親しみを持つだろう.CGを創作のための道具の一つとしてとらえるならば実写を再現するだけではなく, こういった水彩画などの多くの人が親しみのもてる画材による表現を再現する技術も重要であると考える.<BR>そこで本研究では, コンピュータ上でこの水彩画風の画像を得るペインティングソフトウェアのためのアルゴリズムを提案する.特に透明水彩画に注目し, 以前の武石らの研究の問題点をふまえて, より透明水彩画らしい表現を目指す.

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 38 (Supplement1), 13-18, 2004

    JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204636425984
  • NII論文ID
    130001819224
  • DOI
    10.5989/jsgs.38.supplement1_13
  • ISSN
    18846106
    03875512
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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