MQL旋削の作業設計

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抄録

切削油剤を多量に用いる今までの旋削加工における作業設計 (切削速度、主軸回転数、切込み量、送り量などの作業手順) については、すでに今までにデータが蓄積されている。<BR>本研究は環境保全を目的としたMQL (Minimum Quantity Lubrication: 極微量潤滑供給加工) として、冷風による冷却性と比較的環境にやさしいとされる植物油を噴霧状にして用いたセミドライ加工の潤滑性に着目し、2つを組み合わせたクーラント法をクールセミドライ加工 (CSDW) とし、加工中の切削温度や切削力・送り力、そして加工後の表面粗さを検証し、MQL旋削の作業設計のための基礎的データを収集することを目的とする。そこで今までに検証されていない中ぐり旋削加工での実験を行い、外周旋削加工での切削条件を比較し、さらにチップが欠損した場合の異常切削状態における外周および中ぐり旋削加工実験を行い、加工中の切削音、切削力、切屑などの検証結果について通常状態の加工で得られた値と比較し、異常状態の加工状況を判別する可能性について検討した。<BR>実験を行った範囲でCSDWでの加工が一定の表面粗さを維持する効果があることがわかった。また通常切削と異常切削下での切削力の違いについて比較・検討した結果から、異常切削になれば切削力は増加し、切削音の音圧レベルの変化から加工中の加工状況を把握することが可能になる。<BR>最終的にMQL旋削加工条件下での各種作業条件から幾何学的な図形情報であるCADから非図形情報であるCAMの各種条件をデータベース化しておき、機械の知能化が可能になれば完全な省力化、すなわち自動化が計れる。

収録刊行物

  • 図学研究

    図学研究 39 (Supplement1), 179-180, 2005

    JAPAN SOCIETY FOR GRAPHIC SCIENCE

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204636722688
  • NII論文ID
    130001819129
  • DOI
    10.5989/jsgs.39.supplement1_179
  • ISSN
    18846106
    03875512
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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