過疎地域における遠隔診療支援システムを用いた脳卒中診療支援の検証

  • 影治 照喜
    徳島県立海部病院脳神経外科
  • 岡 博文
    徳島大学病院地域脳神経外科診療部
  • 兼松 康久
    徳島大学病院地域脳神経外科診療部
  • 里見 淳一郎
    徳島大学医学部大学院医歯薬学研究部脳神経外科学分野
  • 溝渕 佳史
    徳島大学医学部大学院医歯薬学研究部脳神経外科学分野
  • 永廣 信治
    徳島大学医学部大学院医歯薬学研究部脳神経外科学分野
  • 谷 憲治
    徳島大学医学部大学院医歯薬学研究部総合診療医学分野
  • 田畑 良
    徳島大学医学部大学院医歯薬学研究部総合診療医学分野
  • 小幡 史明
    徳島県立海部病院内科・総合診療科
  • 林 宏樹
    徳島県立海部病院内科・総合診療科
  • 坂東 弘康
    徳島県立海部病院内科・総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of medical support using the telestroke system for acute stroke patients living in medically underserved areas

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抄録

<p>【目的】徳島県内医療格差是正する目的で,県立海部病院に地域脳神経外科診療部と遠隔診療支援システムが導入された.制度導入の効果について検証する.【方法】診療部開設後に海部病院での急性期脳卒中入院患者295 例(A 群)と,開設前に海部地域で発症した患者103 名(B 群)において後方視的に検討した.【結果】患者宅から脳卒中治療が開始されるまでの平均時間はB 群では100分であったがA 群は30 分と有意に短縮していた.高度医療施設への搬送率はB 群では51%,A 群では19%と有意に減少していた.退院時mRS での0~2 点の占める割合がB 群では35%であったのがA 群では56%に改善していた.遠隔診療支援システム導入後では急性期脳梗塞患者8.6%でrt-PA静注療法を実施した.【結論】過疎地域において直接的な診療支援と,遠隔診療支援システムによる間接的な診療支援は,急性期脳卒中患者の予後の改善に寄与していた.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 40 (2), 112-116, 2018

    一般社団法人 日本脳卒中学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (9)*注記

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