膵石症に対するESWLを併用した内視鏡治療

  • 三村 享彦
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科 東京蒲田医療センター消化器内科
  • 五十嵐 良典
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 伊藤 謙
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科 東京労災病院消化器内科
  • 原 精一
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 宅間 健介
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 岸本 有為
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科
  • 岡野 直樹
    東邦大学医療センター大森病院消化器内科

書誌事項

タイトル別名
  • Efficacy of combined endoscopic treatments and extracorporeal shock wave lithotripsy for pancreatic lithiasis

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説明

主膵管または副膵管内に膵石が存在し,疼痛を訴える症例は治療の良い適応である.結石径が5mm以上の場合は,まずはESWLによる破砕を先行する.ESWLは低侵襲性かつ安全性の高い治療法であり,良好な結石破砕効果と疼痛改善率が得られる.破砕片の嵌頓による急性膵炎や急性胆管炎を予防するために,内視鏡的膵管口切開術を前処置として施行している.しかし多発結石や大結石例では,ESWL単独での結石消失効果は高くなく,内視鏡治療などの補助療法が必要である.ESWLで膵石を3mm以下に破砕することで,バスケット鉗子や拡張用バルーンカテーテルを用いた膵石除去が安全に施行できる.ESWLで破砕が困難な場合には,膵管鏡下のEHLを行う.十二指腸側に主膵管狭窄を伴う場合には,各種の拡張用カテーテルやバルーンカテーテルを用いて拡張を行い,膵管ステントを留置する.これらの手技を適宜組み合わせることで,安全に治療が可能と考えられる.

収録刊行物

  • 膵臓

    膵臓 30 (2), 154-163, 2015

    一般社団法人 日本膵臓学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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