感染性心内膜炎に伴う脳卒中の臨床的検討

DOI Web Site 参考文献15件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical study of stroke related to infective endocarditis

この論文をさがす

説明

【目的】感染性心内膜炎infective endocarditis (IE)に伴う脳卒中の特徴を明らかにする目的で,IE の発症から治癒するまでの間に合併した脳卒中について検討した.【方法】IE の入院患者90 例(平均63.8±17.4 歳)を対象とし,各種臨床因子について後方視的に検討した.【結果】25 例(28%)に脳卒中(脳梗塞18 例,脳内出血5 例,くも膜下出血2 例)が認められた.脳卒中群は非脳卒中群に比し退院時modified Rankin Scale 3 以上の例が有意に多かった(52% vs 28%,P=0.046).脳梗塞は多発性の大脳皮質枝領域梗塞が多く,脳内出血は全例が多発性であった.脳梗塞はIE の病初期に発症した例が多かったが,脳出血およびくも膜下出血は多くが入院後に発症していた.【結論】IE は脳卒中の合併がまれでなく,特に脳梗塞はIE の病初期に発症する場合が多いことが明らかになった.

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 38 (4), 219-225, 2016

    一般社団法人 日本脳卒中学会

参考文献 (15)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ