組換えウイルスキャリア‐遺伝子治療・ワクチン応用への新展開‐組換え水痘ウイルスを用いた多価生ワクチン開発の研究

  • 腰塚 哲朗
    独立行政法人医薬基盤研究所感染制御プロジェクト
  • 森 康子
    独立行政法人医薬基盤研究所感染制御プロジェクト 神戸大学大学院医学研究科臨床ウイルス学分野

書誌事項

タイトル別名
  • The research for development of polyvalent lived vaccine based on current varicella vaccine
  • 組換え水痘ウイルスを用いた多価生ワクチン開発の研究
  • クミカエ スイトウ ウイルス オ モチイタ タカ ナマ ワクチン カイハツ ノ ケンキュウ

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抄録

水痘帯状疱疹ウイルス(Varicella-zoster virus:VZV)は宿主(ヒト)に初感染すると水痘を引き起こし,その後,知覚神経節に潜伏するが,再活性化すると今度は宿主に帯状疱疹を発症させる.水痘発症予防のための水痘生ワクチンが開発されているが,現行のOkaワクチンは,WHOで唯一認められた水痘弱毒生ワクチンである.<BR>最近,筆者らは,本OkaワクチンをベースとしてムンプスウイルスHN遺伝子を保有する組換えウイルスを作成した.本組換えウイルスはモルモットにおいてVZVおよびムンプスウイルスに対する中和抗体を誘導し,VZVおよびムンプスウイルスに対する多価生ワクチンの候補となることが示された.<BR>本稿では,現行の水痘ワクチンおよびその組換えウイルスについて概説し,さらに多価生ワクチンとしての応用に関しても概説する.

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参考文献 (29)*注記

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