単独犯による住宅対象窃盗について―再犯者と初犯者の別にみた犯人特徴および犯行特徴―

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics and crime scene behaviors of repeating and non-repeating house burglars acting alone
  • タンドク ハン ニ ヨル ジュウタク タイショウ セットウ ニ ツイテ : サイハンシャ ト ショハンシャ ノ ベツ ニ ミタ ハンニン トクチョウ オヨビ ハンコウ トクチョウ

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説明

<p>住宅対象窃盗は,発生件数が多い重大な犯罪であるにもかかわらず,住宅対象窃盗犯の犯人特徴と彼らの犯行スタイルの関係に焦点を当てた研究はわずかである。本研究の主目的は,住宅対象窃盗の再犯者と初犯者において,どのように犯人特徴と犯行特徴が異なるのかについて検討することである。データは,単独による住宅対象窃盗の検挙歴を有する196人の再犯者と244人の初犯者の計440人の住宅対象窃盗の単独犯より構成され,再犯者と初犯者で特徴を比較した。分析の結果,より低い学歴や無職といった社会的不適応に関連する変数が再犯者においてより多く認められた。次に,18の犯行特徴を,変数間の関係性を記述することを目的として数量化III類によって分析した結果,「犯罪性」と「犯罪痕跡」の2軸が見出され,犯罪性のオブジェクトスコアは,住宅対象窃盗の犯罪経歴の回数と有意な相関関係を有していた(Spearman's ρ=-.46, p<.001)。最後に,ロジスティック回帰分析によって,再犯者と初犯者を識別するためのモデルを検討した。ROC分析の結果,構築されたモデルは中程度の予測精度を有していることが示された (AUC=.80)。</p>

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