授業場面でのパソコン要約筆記における話者交替時間とやりとり内容の分析

書誌事項

タイトル別名
  • Use of Computer-Assisted Note-Taking for an Elementary School Pupil With a Hearing Impairment: Case Study of Interactions and Waiting Time in the Displayed Text
  • 授業場面でのパソコン要約筆記における話者交替時間とやりとり内容の分析 : 通常学級で学ぶ聴覚障害児への支援事例から
  • ジュギョウ バメン デ ノ パソコン ヨウヤク ヒッキ ニ オケル ワシャ コウタイ ジカン ト ヤリトリ ナイヨウ ノ ブンセキ : ツウジョウ ガッキュウ デ マナブ チョウカク ショウガイジ エ ノ シエン ジレイ カラ
  • ―通常学級で学ぶ聴覚障害児への支援事例から―

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抄録

授業における教師と児童とのやりとりは重要であり、教師は、児童の発言の承認、言い換え、復唱などを入れたり、質問後に時間を取ったりすることで、児童の思考を深めることを狙っている。本研究では、このような教師による発言やタイミングの意図的な調整が、提示内容および時間的側面で制限のあるパソコン要約筆記文でどのように表現されているのかを明らかにするため、小学校授業場面における聴覚障害児支援の事例を取り上げ、教師や児童の発言と要約筆記文とを比較分析した。その結果、要約筆記文では、(1) 教師による復唱発言などは省略され、結果的に話者交替の回数が減少していること、(2) 話者交替に伴う空白時間にばらつきがあり、児童の思考を深めようとする教師の意図は反映されていないこと、一方、(3) 聴覚障害児の発言時には、復唱発言や話者交替が提示されるなど聴覚障害児の学習参加が実現されるための配慮がなされていたこと、が明らかになった。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 50 (3), 235-245, 2012

    一般社団法人 日本特殊教育学会

参考文献 (6)*注記

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