ICFを参照した重度・重複障害児の自己決定の機会とその規定要因の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Factors Affecting Opportunities for Self-Determination by Children With Profound and Multiple Disabilities
  • ICF オ サンショウ シタ ジュウド ・ チョウフク ショウガイジ ノ ジコ ケッテイ ノ キカイ ト ソノ キテイ ヨウイン ノ ケントウ

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抄録

本研究は、これまでおもに知的障害領域において検討されてきた自己決定の機会について、重度・重複障害児を対象に、その実態と規定する要因を検討した。ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health: 国際生活機能分類)の分類項目を用いて、重度重複障害児の自己決定の機会に関与する可能性のある要因を検討し、質問紙を構成した。愛知県の特別支援学校(肢体不自由)8校の重複障害学級在籍児童生徒の保護者549 名を対象に調査を実施した。回答者は420名、分析対象者は394名であった。共分散構造分析の結果、重度重複障害児自身の生活機能よりも環境因子のほうが自己決定の機会を規定する要因として影響力が高かった。またパス解析により、環境因子としての教育的支援環境、物的支援環境が自己決定に対する保護者の意識を高め、自己決定の機会の拡大をもたらすという支援方略についての示唆を得た。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 49 (5), 469-479, 2012

    一般社団法人 日本特殊教育学会

参考文献 (9)*注記

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