高機能広汎性発達障害者に対する就労に関するソーシャルスキルの形成におけるSSTとシミュレーション訓練の効果の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Basic Social Skills Training and Simulation Training on Acquisition of Social Skills Related to Employment: Adults With High-Functioning Pervasive Developmental Disorders
  • コウキノウ コウハンセイ ハッタツ ショウガイシャ ニ タイスル シュウロウ ニ カンスル ソーシャルスキル ノ ケイセイ ニ オケル SST ト シミュレーション クンレン ノ コウカ ノ ケントウ

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説明

本研究は、高機能広汎性発達障害者4名に対し、標準的なソーシャルスキルトレーニング(SST)とシミュレーション訓練を用いて就労に関するソーシャルスキルを指導したものである。標準的なSSTとシミュレーション訓練のそれぞれが、ソーシャルスキルの形成に与える効果を検討した。訓練は、県営施設内で行われた。標的行動として、7つの就労に関するスキル(あいさつをする、客人を案内するなど)が選ばれた。対象者ははじめにシミュレーション訓練を受けた。シミュレーション訓練の間、訓練を行った部屋を会社と見立て、その中で対象者は、上司からの指示など、さまざまな標的行動の自発機会を与えられた。その後、標準的なSSTを受けた。その結果、すべての標的行動はシミュレーション訓練だけでは形成されず、標準的なSSTが導入されると同時に形成された。この結果より、就労に関するソーシャルスキルを形成するためには、シミュレーション訓練と標準的なSSTを組み合わせて行う必要性が示唆された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 51 (3), 291-299, 2013

    一般社団法人 日本特殊教育学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (12)*注記

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