P4-007  シェーグレン症候群唾液腺上皮細胞に対するHTLV-I感染のin vitroでの影響について

  • 中村 英樹
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻 展開医療科学講座(第一内科)
  • 高橋 良子
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻 展開医療科学講座(第一内科)
  • 寶來 吉朗
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻 展開医療科学講座(第一内科)
  • 福田 智美
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻生命科学講座組織細胞生物学分野
  • 有馬 和彦
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻社会医療科学講座公衆衛生学分野
  • 中村 龍文
    長崎国際大学人間社会部社会福祉学科
  • 小路 武彦
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻生命科学講座組織細胞生物学分野
  • 川上 純
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻 展開医療科学講座(第一内科)

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抄録

【目的】シェーグレン症候群(SS)とHTLV-Iとの疫学的関連性や唾液腺での二次濾胞形成発現などの特徴が明らかになった.HTLV-IのSS唾液腺培養上皮細胞(SGEC)に対する直接的影響について検討を行った.【方法】抗HTLV-I抗体陰性SS患者由来のSGECとHTLV-I感染培養株HCT-5との共培養を行い,上清・ライセートの抗体アレイ解析を行った.HTLV-I DNA発現検討は,HTLV-I pX領域に対するプライマーを用いたin situ PCRを用いた.共培養SGECについて蛍光染色,ウエスタンブロット(WB)でのHTLV-I関連蛋白発現を検討し,上清のenzyme-linked immunosorbent assay(ELISA)解析を行った.【結果】HCT-5はNF-kB核内移行を伴っていた.共培養72-96時間でHTLV-I関連蛋白発現が見られ,HTLV-I DNAは48時間以降SGEC核内に検出された.96時間共培養上清ではアレイ解析にてICAM-1,RANTES,IP-10などが経時的に増加し免疫染色で確認した.ライセート半定量ではチトクロームCやFasなどアポトーシス誘導分子およびBcl-2,HO-2,HSP-27などアポトーシス抑制分子の両者が経時的に増加した.WBではHCT-5の混入が示唆されたため,免疫染色でライセートで増加した分子の発現を確認した.TUNEL染色では共培養中のアポトーシス増加はみられなかった.【結語】共培養により接着・遊走などに関わる液性因子やアポトーシス関連分子の動きが確認された.またHTLV-Iはin vitroではSGECに感染可能であることが示唆された.

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