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説明
<p>【目的】SLEの実臨床下でのHCQの有効性と安全性を検証し,血清S100A8およびA9蛋白の有用性を検討する.【方法】2015年9月から,当院でHCQを投与されたSLE患者のうち投与期間が3ヵ月を超える症例を対象とした.皮疹の評価にはCLASIを用い投与開始時と投与後3ヶ月で有効性と安全性を評価した.血清バイオマーカーへの効果は血清補体価,抗DNA抗体価,白血球数,リンパ球数,血小板数を検討した.血清S100蛋白はELISAを用いて測定した.【結果】対象症例は男性6例,女性45例,平均年齢は42.5±12.8歳.HCQは理想体重換算投与;39例,小量投与;12例であった.有害事象は35.3%にみられ少量投与例が3.92%,理想体重換算投与が31.4%と少量投与は有意に少なかった.皮疹に対する有効性は91.2%で改善(CLASIの変化量−4.0±4.52)を認めた.理想体重換算および少量投与の皮疹に対する有効性はそれぞれ85%,100%(CLASIの変化量−3.20±4.60, −6.4±3.78)と有意な差はなかった.疾患バイオマーカーでは,補体および抗DNA抗体が理想体重換算投与のみ有意な改善を認めた.血清S100A8およびA9は有効群において有意に低下した.【結論】HCQの皮疹への効果は理想体重換算投与と少量投与では同等であり,有害事象は少量投与で有意に少なかった.しかし血清バイオマーカーとの関連では少量投与群は効果に乏しかった.血清S100A8およびA9値は有効性と関連した.</p>
収録刊行物
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- 日本臨床免疫学会会誌
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日本臨床免疫学会会誌 40 (4), 317a-317a, 2017
日本臨床免疫学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204653067904
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- NII論文ID
- 130006219514
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- ISSN
- 13497413
- 09114300
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可