肝腫瘍CAD開発における人工症例画像の有用性の検討
書誌事項
- タイトル別名
-
- Investigation of the Usefulness of Artificially Created Case Images in Liver Tumors CAD Development
この論文をさがす
抄録
現在さまざまな部位においてコンピュータ画像支援診断(CAD)の研究・開発が行われているが,研究・開発を行う上での問題のひとつとして症例画像の入手が困難であるという点があげられる.そこで現在,病変の存在しない画像に症例陰影(がん腫瘍など)を埋め込み,人工的に症例画像を作成する取り組みが行われている.しかし,現状は医師による視覚評価により違和感のない画像が作成できているかどうかといった評価が行われているにすぎず,実際にCADへ適用した場合の有効性は充分に確認されていない.そこで本研究では,機械学習を用いた肝腫瘍の検出CADを開発し,人工症例画像を用いてその有効性の有無や実症例画像と混ぜ合わせた場合のCADの検出性能への影響の確認などの検討を行った.一個抜き交差検証法(leave-one-out cross-validation)を用いて評価を行い,一定割合ごとに実症例と人工症例画像を入れ替えて評価を行った結果,人工症例画像の割合が50%程度まではすべて,実症例で開発したCADと比較して検出性能はほぼ同等で,一定の割合で用いる場合には人工症例画像は有効であるという可能性が示唆された.
収録刊行物
-
- Medical Imaging Technology
-
Medical Imaging Technology 34 (1), 38-42, 2016
日本医用画像工学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204653293568
-
- NII論文ID
- 130005122386
-
- ISSN
- 21853193
- 0288450X
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可