広汎性発達障害のある生徒の暴力場面の振り返りを促す支援方法の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Talking About Situations Eliciting Aggression: A Middle-School Student With Pervasive Developmental Disorders
  • コウハンセイ ハッタツ ショウガイ ノ アル セイト ノ ボウリョク バメン ノ フリカエリ オ ウナガス シエン ホウホウ ノ ケントウ

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抄録

広汎性発達障害のある生徒に対して、暴力や適切な対処行動が生起した状況について具体的に振り返ることができるよう試み、その支援方法に関する検討を目的とした。本研究開始前には、対象生徒は級友への暴力が生起した状況と生起しなかった状況の言語表出が不十分であり、言語表出に対する抵抗を示した。介入1期には、先行条件、結果条件といったABC分析の枠組みをもとに言語表出を促したが、暴力が生起しなかった状況を具体的に言語表出することは困難であり、興奮する様子がみられた。介入2期において、言語表出の際にロールプレイを併せて実施し、暴力が生起しなかった状況における適切な対処行動の言語表出を強化した。加えて、自らの興奮状態の弁別訓練を行った。その結果、暴力が生起した状況や適切な対処行動に関する言語表出がより詳細で具体的になり、興奮状態の弁別も可能になった。支援の結果に基づき、支援方法の有効性について考察を行った。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 52 (3), 191-203, 2014

    一般社団法人 日本特殊教育学会

参考文献 (2)*注記

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